【ソウサクノート】俳句

グラス揺れ 触れて弾ける ソーダの泡
冷えた円座と 細い空は 陰になり
結葉に 隠れ泣く子と 手をつなぎ
ご褒美に 一人ひと箱 苺買う
白重 おろした日の 通学路
色香湛うて 水仙は笑み
白重 袖を通して 通学路
麦茂る 畑の道を 歩む鳥
色香湛う 余花と三十路の 盛りは今
結葉の 影にて友と(ひとり) 合図きき
奥歯噛み 鈴蘭の根を 掘り起こし
今一度 家族を思い 田を起こし
海臨む 木立に隠れし 青歯朶や
木苺を 空に掲げる 小さな手