【IBSは食事で治る】P33 - 39

P33 「フォドマップとは」
フォドマップとは、発酵性のオリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオールの略。
Stands for Fermentable Oligosacharides, Di-sacharides, Mono-sacharides, And Polyols  is FODMAP.
食事の中に含まれるフォドマップ糖質は、ラクトース(乳糖)、フルクトース(果糖)、フルクタン、ポリオール、ガラクタン(ガラクオリゴ糖)がある。
フォドマップ糖質の共通点
・すべて糖質である
・常に、またはときに吸収されにくい
・腸内細菌の働きによって急速に発酵する
・腸内の水分バランスを壊す

 

P34 - 37 「フォドマップはどのように症状を引き起こすか」
フォドマップ糖質は一部の人では(フォドマップ糖質の一部は?)小腸で吸収されず、大腸に入る。
大腸にいる細菌が、フォドマップを発酵させるときに大量のガスを排出する。大量に発生したガスで大腸が膨張し、膨満感が生じる。IBSの患者さんの腸はこの状態にとても敏感で、痛みが起こる。
フォドマップが引き起こすもう1つの問題は、大腸内でフォドマップが細胞から水分を吸い出(浸透)してしまうので、大腸が膨張する。これにより、痛みと切迫した水様下痢を引き起こす。また、腸内の水分バランスの変化とガスの産生が、便秘と関連しているケースがある。
すべてのフォドマップが同じように、大腸内に過剰なガスと水分をあふれさせ、IBSの症状を引き起こすと考えられている。

フオドマップを食べすぎると、小腸で吸収されなかった分は大腸へあふれる。その影響は蓄積されるので、1回の食事もしくは1日のあいだにフォドマップをよりたくさん食べれば、それだけあなたの症状は悪くなる。
何が症状の原因かを特定するためには、しっかりと計画を立てて調べる必要がある。また、5種類のフォドマップすべてを検討する必要がある。1つの食品をたくさん食べても、違う数種類の食品を少量ずつ食べても、結果的には腸内で合算されたフォドマップが症状を引き起こす。
フオドマッブを食べてから症状が現れるまでの時間についても、検討する必要がある。朝のスムージーに含まれる、消化されないラクトースとフルクトースは、昼食ごろに大腸へ到達して、腹腔全体に広がるガスと膨満感になります。その後、昼食を食べて胃が拡張したとたんに腹痛が起こるかもしれない。すると、あなたは昼食に食べた何かが腹痛の原因になったと思うだろう。しかし、昼食に食べたものを思い出しても原因は見つからないことがある。
しかし、あなたがフォドマップ除去食をしっかりと実行すれば、これらの問題は解決するはずです。

 

P37 - 39「実験的な除去食」
除去食で、症状を引き起こす食べ物を特定する。除去食ではIBSの症状の原因として疑われる食べ物を除去します。
ここで、除去食はずっと続けるためのものではない。学習することがその目的であり、自分を対象にする実験ともいえる。フォドマップ除去食は、自分がフォドマップ糖質に対して過敏かどうか、どのフォドマップが症状を引き起こすのか、自分でで見つけるためのもの。

ステップ3と4で登場する除去段階は、食事制限がとても厳しくなる。食事のなかのフオドマップ糖質を多く含む食べ物を除去する。フオドマップを含む食品がIBSのの症状を引き起こす原因であった場合、症状はすぐ改善される。通常は2週間以内によくなる。
また、チャレンジ段階では、フォドマップ糖質を1種類ずつ自分自身でためし、症状を観察する。1回1種類のフオドマップをよく注意しながら食事に戻す。このようにして、自分がどのフォドマップに対してどれくらいの許容量があるか調べる。チャレンジ段階は最短で約6週問で終了する。
チャレンジ段階を経て、白分の許容範囲内で最大限の食べ物を選ぶための情報が手に入る。1種類の食べ物を、ある日にはたくさん食べ、「代償」を払うかどうかを自分で決めることができる。いったんコントロールできるようになれば、あとは自分で決められる。

フォドマップ除去食事法の効果をなるべく正確に判定するために、プログラム実行中は
ほかの日常的な習慣、たとえばエクササイズや水分摂取などを継続する。(食事に注目した対照実験)とくに処方薬については、主治医の指導なしで勝手に服用をやめない

 

P39 「フォドマップ除去食事法の目的ではないもの」 略
<よくある質問>Q6~16