錦太郎の話【設定】

錦太郎(きんたろう)20歳
…四人兄弟の次男(上から二人目)
妙な兄弟を2人もったせいで、悩みが尽きない。
表には見せないが結構な苦労人。

詩織(しおり)16歳
…四人兄弟の次女(上から三人目)
好きなものは、たまに錦太郎が買ってくる甘くて柔らかい求肥。引きこもりなので、自分では買に行かない。
家の外のことを下界と呼ぶ。下界に出ると自分の身体が汚れて、和太郎から嫌われてしまうと思い込んでいる。
好きな色は白、理由は和太郎が好きな色だから。和太郎の崇拝者で、和太郎の事を両親や錦太郎が少しでも悪く言うと、自室に引きこもってハンストする。
この頃は、嫁には行かない、和太郎兄さんの子どもを産んで一緒に育てるのだと言い始めた。このことは両親は知らず、錦太郎にしか言っていない。(おかげで錦太郎の悩み事は増えていく)

和太郎(わたろう)21歳
…四人兄弟の長男(上から一人目)
月の満ち欠けに沿って身体が男になったり女になったりする呪いにかかっている
彼の名付け親は近所の寺の住職だった。この住職は、赤ん坊名前を考えていた満月の晩に賊に襲われて死んでしまう。賊に切られた時の血が「和太郎」と書かれた和紙に飛んでしまい、呪いとなってしまった。新月から月が満ちる頃には女の姿、満月から月が欠ける頃は男の姿となる。
両親は呪いに気付くと、和太郎は生まれてすぐに死んでしまったことにした。そうして罪滅ぼしのように、呪いを解く方法を、こっそり探してはいる。けれど、高僧の血による呪いは強く、それを解く方法は見つからずにいる。
人前に出ると不都合が多いので、普段は離れに隠されるように住んでいる。身の回りの世話は、事情をよく知っている乳母と乳兄弟である、礼(女)がしている。
詩織の気持ちは知っている。呪いにかかった身体で子どもが作れるかどうかに興味を持ち始めている。(おかげで錦太郎の心配事は増えていく)

美里(みさと)18歳
…四人兄弟の長男(上から三人目)
家に長くいると、面倒に巻き込まれることになるだとうと考え早めに15歳で嫁出てしまった。嫁ぎ先は同じ町内の薬問屋(効次郎の実家)であり、夫は長男の治太郎。
常識人であり、和太郎の身勝手さや詩織の言い出す面倒事に、つねに巻き込まれてしまう錦太郎のことを心配している。心配はしているが、巻き込まれたくないので、積極的に関わりはしない。錦太郎とよく会っている効次郎から近況をまた聞きしては実家の手伝いにかこつけて、錦太郎の話を聞いている。