吟じます_2

ボクにとってキミは月のような存在だった
夜になりさえすれば 見上げさえすれば いつもそこにいた

小さな違和感も 些細な嘘も 見ないふり 気付かない
そうやって 目を背け続けてボクは 自分の所在を見失った
キミはキミの所在を見失うことなく 過ごせていただろうか

ボクの新しい空には 夜になっても 見上げても キミはない
キミの新しい空には 昼には太陽が 夜には満天の星があるといい

キミのない新しい空の下は肌寒く ボクは背筋が伸びるのを感じた