2019-05-13から1日間の記事一覧

急いでも間に合わないこともあるが、急がない訳にはいかない。_1

急がなきゃ!やっと気づいたの!これをあの人に届けなきゃ!「もっと仲良くしておけばよかった…」そんな後悔は、今は脇に寄せて!あの電車よりも早く、早く…!(注)A45枚にわたり、意味不明なラクガキと一言が書いてあった。どんな物語を考えていたのか自分…

吟じます_4

キミは黄色く丸い灯となって ゆるゆると天に昇っていく地上に根を張るボクは キミの姿を見上げるしかできないゆっくりと時間をかけて キミは天頂に辿り着くキミの姿に向かって ボクは枝を伸ばそうかと思案してどうにもならないと 自嘲した後 キミの美しさを…

吟じます_3

ボクの口からこぼれた葉に キミは労りの雫をかけた口元がまがった さみしい笑顔でもってボクの季節は巡る キミの季節とは異なる早さでボクから伸びる若枝に キミは励ましの雫をかけた鼻にかかった声を さみしい笑顔でもってボクの季節は巡る キミの季節とは…

吟じます_2

ボクにとってキミは月のような存在だった夜になりさえすれば 見上げさえすれば いつもそこにいた小さな違和感も 些細な嘘も 見ないふり 気付かないそうやって 目を背け続けてボクは 自分の所在を見失ったキミはキミの所在を見失うことなく 過ごせていただろ…

吟じます_1

日々の小さな違和感が降り積もっていく ボクとキミとの歩く道はどんなに腕を伸ばしても 届かないほどに離れてしまった愛していると囁き合い 互いに背を向けて眠る日々の小さな嘘が降り積もっていく ボクとキミとが見る世界はどんなに視界を広げても 重ならな…